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症状別解説

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シンスプリント

【シンスプリント】
「すねの内側」が痛くなる症状です。
人によっては「外側」にも痛みが出る場合が
あります。

シンスプリントになる人は、部活やスポーツ、
ランニングを始めたばかりの人に多く起きるため
「初心者病」と呼ばれます。

はじめに出てくる症状は・・・
●すね(ふくらはぎ)の内側(外側)が痛い
●すねの内側(外側)の骨を押すと激痛がする
●骨がきしむような感じがする
●走ったり、ジャンプするとすねの内側(外側)
  が痛い
●ズーンとした、鈍い、響くような痛み
●運動を始めると痛み出し、温まると和らぎ、
  運動を終えるとまた痛み出す
●筋肉痛のような痛みを感じる

ひどくなると・・・
●歩いたり,立ったりするだけで痛い
●何もしなくても痛い
●運動している最中もずっと痛い
●最初の頃より痛みが持続する
●運動が出来なくなるほど痛い

シンスプリントは厄介です。
症状が軽いうちは、練習をしていると痛みが
和らいでくる事があります。
そのため、シンスプリントであっても練習が
出来てしまいます。

そのためか、
「ガマンして練習をしていればじきに治る」
言われる事がありますが、これは間違いです

言葉を鵜呑みにして、練習を続けてしまうと、
最悪【疲労骨折】になり、半年以上走れません。

一度痛みが消えても全力で走るとまた痛くなる。
もう何度目だろう...もう治らないの?...
もし痛みが引いても全力で走るのが怖い!...

全国には同じ悩みを抱える方が沢山おられます。

シンスプリントを克服し治して行くには、まず
シンスプリントになる原因を正しく知る事です。

原因が分からず、ただ治療を施したとしても、
なかなか改善しません。

もし、痛みがなくなったとしても、すぐに
再発してしまいます。

シンスプリントは原因をしっかり理解した上で
治療を行わないと厄介です。

では、なぜシンスプリントが起こってしまったと
思っていますか?
「使いすぎ」
「筋力が無いから」
「初心者病だから仕方がない」
と思っているなら、間違いです。


よく言われる原因の1つが「使いすぎ」ですが、
使いすぎていてもシンスプリントにならない人も
います。

「筋力が無いから」「初心者病だから仕方ない」
と思っていても、トップレベルの選手でも
シンスプリントが起こってしまうのが現状です。

シンスプリントを引き起こしている本当の原因、
それは『筋肉』です。
しかも、『硬くなった筋肉』です。

シンスプリントが起きているのが、すねの内側や
外側なので、どうしても骨に意識が行きます。

でも、実際は骨にくっ付いている幾つかの筋肉が
骨膜(※)を強く引っ張り続け、炎症を引き起こし
その結果、シンスプリントが起こります。

※骨膜…骨をおおっている膜の事

なので、シンスプリントを完治させるためには、
『硬くなった筋肉』を柔らかくする事です。


そのために治療を行うわけですが、それと同時に
治療効果を高めるための環境づくりも重要です。

それは、『休む事』です。

どんなに良い治療を行ったとしても、
練習で負荷をかけていると中々痛みが引かず、
筋肉を柔らかくしても練習でまた硬くなったり、
一進一退の治療になってしまいます。

一人ひとり休めない理由があると思います。
その気持ちはとてもわかります。
私たちもいじわるで無理に休んで欲しいと言って
いる訳ではありません。

休む方が一番早く治る事を知っているからです。

今、目の前にある試合はとても重要な事だと
思います。
ですが、その試合に無理をして出るのではなく、
将来の事を考えて、思い切って練習を休んで
欲しいです。

そして、もう一つ確認している所があります。
それは『骨盤』です。

背骨・骨盤矯正のページで、
『背骨は大黒柱で骨盤は基礎』
と、お伝えしています。

これは、下半身でも同じ事が言えます。
骨盤が傾けば、骨盤を支えている下半身の筋肉、
骨に偏りが生まれ負担が掛かってきます。

その状態が続いてしまえば、血行が悪くなり、
神経の伝達も悪くなります。

次第に筋肉は硬くなりバランスが崩れて来ます。

筋肉がくっ付いている骨にも影響が出てきます。
結果としてシンスプリントの原因にもなります。

だからと言って、すぐに矯正はしません。
骨盤など骨格を支えているのは『筋肉』なので、
まずは筋肉を柔らかくする事、整える事から
始めます。
 
では、『なぜ、筋肉は硬くなってしまうのか?』
その要因を幾つかご紹介します。

①地面を蹴る様な走り方
同じ練習をしているのにも関わらず、
シンスプリントになる人、ならない人がいます。
その差は身体の使い方にあります。

シンスプリントになる人は『地面を蹴る様』な
走り方をしています。
そのため、ふくらはぎの筋肉は硬くなりますし、
場合によっては足の指にも力が入り、足の裏が
硬くなる人もいます。

後ほど、ストレッチ方法をご紹介しますので、
ぜひ、やってみてください。

②練習後にアイシングをする
アイシングにも炎症を抑える効果はありますが、
捻挫をした当日でない限り、日頃のケアには余り
必要はありません。

特にシンスプリントでは血行を悪くし、筋肉を
硬くしてしまうため、かえって逆効果です。

③痛みを我慢しながらのストレッチ
ストレッチも『気持ち良い』と感じる程度で
あれば効果的です。
ですが、痛みを感じるほど伸ばしてしまうと
筋肉は硬くなります。

痛い方が効く気がしますが、過度なストレッチを
続けると、筋肉が硬くなりシンスプリントを
起こす原因となりますので注意が必要です。

④自分に合った靴を履いていない
「砂浜」や「砂利道」歩いた事はありませんか?
そして、すごく疲労を感じた事はありませんか?
足元が不安定な所でバランスを取ろうとすると、
筋肉に無駄な力が入ります。

それと同じ様に合わない靴を履き続けると、
足元のバランスが崩れ、足に負担が掛かります。
結果、筋肉が硬くなりシンスプリントを起こす
原因となります。

特に以下の靴は足に負担を掛けてしまいます。
● カカトに高さのある靴
● クッション性のある靴
● 引っ掛かりが強いスパイク
● 靴幅やサイズが合っていない靴
靴選びもとても重要です。ぜひ、一度見直しを。

⑤チームの練習メニューに問題がある
あなたのチームの中で他にシンスプリントの子は
いませんか?
もし、いるのであればチームの練習メニューに
シンスプリントを起こしやすいメニューが
あるのかも知れません。

一度、練習メニューを見直してみてください。
そして、負担が掛かりそうなメニューがあれば、
監督・コーチに相談して下さい。

ジャンプ系トレーニング
● ハードル・ラダー
● バービー
など、ジャンプを繰り返す動作

ダッシュ→ストップの繰り返し
● シャトルラン
● 体育館での練習
方向転換ではスネに負担が大きい

⑥過度なプレッシャーを感じてしまう
あなたはこう思っていた事はありませんか?
「今度の大会では良い結果を出さなければ!」
「他の子にレギュラーを絶対取られたくない!」
「監督に休みたいと言ったら怒られるのでは…」

そのプレッシャーの中で練習を続けていたら、
身体はずっと緊張し続けたままです。
心も身体も休む事ができず、どんどん疲労して
行きます。
息抜きを作ってあげる良い機会かも知れません。

<『硬くなった筋肉』への対処法>
対処する以上、私達の目標は『完治』です。

シンスプリントが「完治した状態」とは、

● 走っても痛みが出ない
● 全力で走っても痛みが戻らない
● 全力で走っても痛みが出そうな怖さがない


以上の状態です。

完治していない理由は、
痛みを引き起こしている原因を
改善出来ていないからです。

ではこれからご紹介するストレッチを行い、
『硬くなった筋肉』を柔らかくして痛みの
原因を取り除きましょう!

以下の3つのストレッチを、毎日、お風呂上りや
運動の前後(※)の1日に3回
行ってください。
全てのストレッチを合わせて5分程度を目安
してみてください。

やればやるほど効果があるものではありません。
決められた回数を行ってください。

運動前はパフォーマンスが落ちる人もいます。
十分に注意して行ってくださいね。

1.【足裏~ふくらはぎのストレッチ】
イスに浅めに腰掛ける
   ↓
ストレッチする側のひざを伸ばす
   ↓
つま先を自分の体の方向へ引き寄せる
 足の裏からふくらひぎまでが伸びる様な
   ↓            感じがします。
ふくらはぎを手の平でさする
 突っ張っている筋肉を出来るだけ、軽く、
 優しく手の平でなでて行くと、だんだんと
 筋肉の突っ張りが取れて行く感じがします。
 10回なでてください。
 少ない回数でも効果があります。

2.【足の甲~前スネのストレッチ】
正座をする

 正座で痛む場合は無理をしないでください。
 それだけ筋肉が硬くなっている事を自覚して、
 違うストレッチで補いましょう。
   ↓
片側のひざを持ち上げる
 前スネの筋肉が伸びます。
 少しずつ続ける事で筋肉が柔らかくなり、
 ひざがより高く上がる様になります。
 両膝を30秒間行ってください。

3.【足指・足首のケア】
椅子に腰かけ、
 回す側の足首を反対側のひざの上に乗せます

 乗せている足に力が入っていると足首を上手く
 回せないので、出来るだけ力を抜いて、
 リラックスしてください。

手の指を、足の指の間に入れ、足先を
 しっかりつかむ
 乗せた足の指の間に反対の手の指を入れて、
 足先をしっかりつかみます。

③くるぶしの少し上の所をつかんで足首を固定し
 ゆっくり回す

 足首が不安定だと上手く回せないので、
 しっかり固定してください。
 自分自身でもどのくらい動くか確認しながら、
 ゆっくり大きく回していきます。
 時計回りに20回、反時計回りに20回行います。

ストレッチをする際の強さですが、
「何も伸びているか感じない」状態から、
「少し突っ張って来たかな」に切り替わる位が
ベストです。


痛みは体からのSOSのサインです。
「もう動かさないで!」と言うメッセージです。
無理をせずにすぐに中止してください。

無理をしても強く伸ばしても改善はしません。
反対に悪化したり、長引くいてしまうだけです。


ストレッチをする事で硬くなった筋肉がほぐれ、
柔らかくなり、痛みの改善に繋がります。

また、柔らかくなった事で血行が良くなり、
酸素や栄養が行き渡り、治癒力が上がります。

ただし、
・動かすだけで痛い
・ストレッチをすると痛みが出る
場合にはストレッチはしないでください。
痛みが治まるまで「安静」にしてください。

焦る気持ち、悔しい気持ちは十分にわかります。
ですが、何もせず、安静に過ごす事も大切な
トレーニングの一つ
なんだと理解してください。

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

一度読んだだけでは、分かりづらい所もあると
思います。
その際はお気軽に質問、メッセージください。

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恐竜の郷 御船町の欅(けやき)整骨院です。

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